グランドセイコーは高級ブランド?
時計雑誌やネット記事でもよくある「グランドセイコーは高級時計か!?」って話題ですが、私は個人的には高級時計だし憧れの時計ブランドだと思っています。
でも、やっぱりオジサン的な印象が抜けないのも事実。
なぜでしょう?
オーラが優しすぎるのかもしれません。
それとグランドセイコーに、
- 足りないモノ
- 多すぎるモノ
があると思っているのでお話しします。
「絶対的定番モデル」が足りない
高級時計かどうかは別として、グランドセイコーの足りないモノは「絶対的な定番モデル」ではないでしょうか。
ロレックスだと「デイトナ」「エクスプローラー」「サブマリーナー」などパッと浮かんでくるモデルがあるのですが、グランドセイコーはブランドネームこそ浸透していますが代表モデルとなると時計好きか時計業界関係者しか定番モデルが頭に浮かんでこないと思います。
もちろん覚えやすい”ペットネーム(愛称)がない”というのもありますが、「グランドセイコー=コレ!」という強烈なイメージをもったモデルが残念ですがあまりありません。
グランドセイコーの定番モデルはどれ?
時計販売経験者なら定番モデルは?と聞かれると「グランドセイコー:SBGR251」と答えると思いますが、型番を聞いてパッとどのモデルか分かる一般のひとはほとんどいないでしょう。
でも多くのひとは見たことがあると思います。
グランドセイコー:SBGR251
出典「Grand Seiko」
このモデルは長年広告モデルとして採用されているので、駅貼りのポスター(交通広告)などで見たことがあるのではないでしょうか。
*SEIKOロゴの前モデルSBGR051も広告モデルとして採用されていました
それに、新聞広告でも一面ぶち抜きでよく出ています。
使いやすい37mmケースに9Sメカニカルムーブメント、上品なシルバーのワントーンカラーとグランドセイコーらしい人気モデル。
ちょっと厚みがありゴロっとしていてメカニカルって雰囲気も凄くいいんです。
間違いなく絶対的な定番モデルの一本。
でも、
このモデル以外に絶対的な定番モデルというと?
あまり思い浮かびません…。
2017年からグランドセイコーも独立ブランドとして世界展開していますが、まだまだ「絶対的な定番モデル」が足りていない?イメージが定着していない?のが残念です。
「誰でも知っているモデル」というのもブランドの価値を上げる大切な要素だと思います。
「バリエーション」が多すぎる
グランドセイコーは実用時計なので使うひとの好みにあったモデルを用意するのが当たり前かもしれません。
でも、
ちょっとバリエーションが多すぎませんか!?
それにカラバリをもう少し絞って、このモデルはブラックダイヤルだけ!ってモデルを増やしてもいいと思います。
「好みで選べる!」という選ぶ楽しみもあるとは思いますが、バリエーションが多すぎると選ぶに選べなくなってしまいます。
多すぎて選びにくい…
グランドセイコーを購入される方の多くは、精度はもちろん信頼性や耐久性に期待しているのは間違いありません。
それと時刻がしっかり見えるグランドセイコー独特で繊細なデザインも選ばれる重要なポイント!
でもデザインテイストが近すぎて、時計好き以外には同じに見えてしまっているのでは?
「このモデルとこのモデルは何が違うの?」って聞かれるモデルバリエーションは選びにくさにつながってしまうかもしれません。
”選びやすさ”と”選びにくさは”紙一重。
選べないってことは、いつかは欲しいと憧れることもできません。
それに無いとは思いますが、
「どれを選んでいいか分からないからロレックスでいいや」ってひともいるかも(笑)
あとがき
私はグランドセイコーが好きなので、あえて書きます。
グランドセイコーは精度も高く造りも凄くしっかりしているのですが、実用時計として販売をしていた期間が長いので「2017年からラグジュアリーな展開・販売を世界中でします」と言ってもすぐに評価が変わるものではありません。
それは、
ラグジュアリーなイメージ・価値観を押し出しているロレックスは古くなっても”オールドロレックス”なのですが、実用時計の最高峰としてブランディングしていたグランドセイコーでは”古いグランドセイコー”になってしまうのです。
この”オールド”と”古い”の言葉の響きはまったく違うんです。
でも、これだけは時間をかけて変えていくしかありません。
現在のラインナップモデルが30年後にオールド・グランドセイコーと呼ばれるようになるのを期待しています。
ちなみに私がいつか手に入れたいと思っているグランドセイコーはSBGA293というモデル。
やさしい大人の雰囲気があってかなりお洒落なスプリングドライブモデルです。
めちゃくちゃ良い時計です、欲しい!!
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