今回は2022年11月21日にクラウドファンディングMakuake(マクアケ)に登場した機械式時計、Galvin Watch Company『Alku(アルク)』を元時計屋の私が徹底レビューしました。
AlkuをMakuakeで知って気になっているひと、ちょっとこだわり感のある機械式時計を探しているひとはぜひAlkuをチェックしてみてください!
2022年11月21日からMakuake(マクアケ)では応援価格で予約開始されているので、このチャンスをお見逃しなく。
■Makuake:Galvin Watch Company『Alku』ページはこちら↓↓
Galvin Watch Company『Alku』を徹底レビュー!
『Alku』を手にしてみた第一印象は「想像以上に質感が高い!」ってこと。
実物は写真で見るより立体感と光沢感があり、とても洗練された印象。
ふっくらとしたドーム型のガラスやツヤ感のあるリーフ型の時分針がクラシカルな雰囲気を上手く演出していて、とても優雅なスタイルに仕立てられています。
パッと見て目を引くような派手なアクセントなどはいっさい無く、スタンダードなフォルムを質感高く仕立てられているのにとても好感が持てました。
またクラシカルな雰囲気とぴったりなレザーストラップも質感がよく、耐久性の高さが感じられる造りになっている。
手にしてみた第一印象から好印象で、最近になって設立されたばかりの若い時計ブランドですが、これからにも期待できるブランドだと確信しました。
デザインと造りを徹底チェック!
時計好きの目線で各デザインと造りを細かくチェックしていきます。
■針と文字盤が本当に素晴らしい!
まず目にとまるのがリーフ型(木の葉の形)の時分針。シンプルなんだけどクラシカルな雰囲気の針がとても素敵♪
ミラー仕上げのフラット形状になっていて、その場の光加減でキラリと輝くのも好印象。
はじめてこのAlkuを写真で見たときは「フラット形状の針よりラウンド形状か山形の2面カットにした方が高級感が出るのに…もったいない」って思ってましたが、じっさいに愛用してみると光の反射でキラリとしたリーフが文字盤に現れるのがとても素敵で、すぐに「フラット形状の針がめちゃくちゃイイね!」って感想に変わりました。
ふとしたときに見えるキラリと光るリーフ針が本当にいい感じなんです。
実用性を第一に考えるとフラット形状の場合、暗がりだったり立っている場所の背景が黒一色だと針が後ろの黒を拾ってしまって時刻が見にくくなる場合があるんですが、このAlkuの場合はこのリーフ針がアクセント的な存在になっているのでこれはこれで大正解なのだと思いました。
それに暗がりでも思ってた以上に時刻は見えたので、「視認性は悪いかも…」って考えていたのは心配のしすぎだったのかもしれません。
インデックスはシンプルな形状で特にデザインされているってことは無いのですが、よく見ると文字盤のフチがラウンドしてドーム型になっておりケースのフチに向かってカーブした造りになっています。
文字盤を見たときに立体感と言うか奥行き感を感じたのは文字盤のフチがラウンドした造りだったからでした。
大げさでは無く文字盤のフチがわずかにラウンドしているって感じで、ドーム型のガラスとあいまってクラシカルな雰囲気を上手く表現しています。
この文字盤がラウンドしているってことはふだん使っていてとくに意識はしないのですが、感覚的に奥行き感を感じさせる素晴らしいデザインでチラッと時刻を見るだけでちょっと気分が上がります。
それに12時位置にあるGalvin Watch Companyのロゴマークも可愛くて好き♪
スタンダードに見える針と文字盤のデザインですが、じつはとても考えられたデザインと造りになっていて時計マニアな私にグサッと刺さりました。
着けるだけで”ちょっと余裕のある大人”って印象、とても心地がいい。
■スタンダードなフォルムで使いやすさ抜群!
ケースはスタンダードなフォルムで特に際立ったデザインにはなっていません。
しかしラグの内側を傾斜させてあることで陰影が生まれて、スラっとしたフォルムに感じさせているのが上手いところ。あまり多くのデザインポイントを見せないことで文字盤のリーフ針が引き立つので、ケースはこれくらいシンプルな方がいいんでしょうね。
フォルムがスタンダードなので服装や着けるシーンを選ぶこともなく、とても使いやすい腕時計だと感じました。
オンとかオフとかあまり気にせず着けることができるので、時計を初めて買うってひとから趣味的な一本としてスタイルの良い機械式時計を探しているってひとまで幅広くおすすめできます。
ケースはフロントもサイドもツヤ感のあるミラー仕上げなので傷がちょっと目立ちやすいのがウィークポイント。何年も使えば気にならなくなると思うけど、大きなすり傷を初めて付けたときはちょっと凹みそう。。。そこだけは注意が必要。
■眺めて楽しい裏スケ仕様
このAlkuは裏ブタがガラスになっている裏スケ仕様になっているのも嬉しいポイント。
とくにはじめて機械式時計を買うってひとなら眺めていても楽しく、所有する満足感が上がると思うところの一つ。
高級時計と違って装飾がスゴイってことは無いのですが、オートマチック(自動巻き)のローターにブランドネームが入っているのも高級感があっていい感じ。
それに裏ブタのガラスもサファイアガラスなので傷が付きにくく安心なのも◎
見えないところまでこだわって造ってあります。
じっさいに使ってみて感じたこと
Alkuを一ヶ月ほど愛用してみて感じたことは「スマートでめちゃくちゃ使いやすい!」ってことでした。
デザインが良いのはもちろんサイズも40mmアンダーの幅38.65mmとやや小ぶりになっていて、今の腕時計のトレンドサイズになっているのも凄く良かった。
上質感のあるデザインとフォルムなのでビジネスシーンでもOKだし、写真では分かりにくいかもしれませんがネイビーのストラップを選んだので堅苦しくなりすぎずミリタリーっぽいカジュアルなコーデにも合わせることができたのが驚きでした。
それにプラスしてリーフ針がちょっと遊び心を感じさせるのもgood!
個人的にですがビジネスメインで黒のスーツに合わせるならブラックのストラップが最適ですが、サブの腕時計としてカジュアルなデニムなどにも合わせるならネイビーのストラップが良いと思います。
30代40代でファッションが好きで、ちょっとコーデのアクセント的な存在になってくれるそんな腕時計を探している人にぜひおすすめしたい一本。
洗練されたデザインとスタンダードなフォルム、そしてこだわり感のある機械式時計。さらに日本ではまだあまり知られていない新鋭時計ブランドってのもイイところ。
とてもスマートなイメージで、どことなくアーティスティックな雰囲気を感じるそんな腕時計。
ポンっとデスクに置いているだけでも格好イイ♪
めちゃくちゃ雰囲気のある一本なので、時計マニアな方から「ちょっと良い腕時計が欲しい」って言う時計初心者の方まで大満足できると思います。
スペックを簡単にご紹介します
簡単にですがスペックやサイズについて解説しておきます。
・幅:38.65mm
・厚さ:12.45mm
・ラグ幅:19.1mm
・文字盤:ドーム型ダイヤル
・ガラス:ドーム型サファイアクリスタル(反射防止コーティング)
・裏ブタ:裏スケ仕様(フラットサファイアクリスタル)
・ムーブメント: オートマチック(ミヨタ 9039 キャリバー)
・振動数:28,800/時(8振動)
・日差:-10~+30 秒
・パワーリザーブ:42時間(最大巻上時)
・ケース素材:316Lステンレススチール
・防水性能:5気圧防水
・ストラップ:イタリアンレザー(フルグレイン ハイド)
■サイズについて
幅38.65mm×厚さ12.45mmと誰にでも着けやすいサイズで、トレンド感もあり年代を問わずおすすめできる。
■文字盤・ガラスについて
文字盤とガラスがドーム型になっていることでクラシカルな雰囲気を上手く演出している。ガラスは傷のつきにくいサファイアガラスなので実用性も抜群!文字盤のカラバリはホワイト、ブラックなど4モデルのラインナップとなっている。
■ムーブメントについて
ムーブメントは信頼性の高い日本のミヨタ社のオートマチックムーブメント9039を採用。28,800/時(8振動)なので精度も高く時計好きな人にも自信をもっておすすめできる。
パワーリザーブが42時間とやや短めなのが残念。
■防水性能について
5気圧防水なので雨や汗などは気にせずに使えるが、ゲリラ豪雨や台風時などはやや心配なので外してポケットに入れておくのが安心。
■レザーストラップ
フルグレインハイドのイタリアンレザーが使われており、コシがあり使えば使うほど馴染んでいくようなしっかりとした質感があります。また環境に優しいタンニンなめしとなっているのも良いところ。
ブラック、ネイビーなどカラバリも有ります。
■■スペックについて総評■■
サイズやムーブメントなど基本スペックはとてもバランスよくまとまっており、時計初心者から時計好きな人まで満足できる仕様となっていると言って間違いありません。
やや小ぶりなサイズもトレンド感があって良いところ。またミヨタのプレミアムムーブメント9039(8振動)を採用しているところもコスパの高さを感じさせる。
時計マニアとして気になるところ
ひとつだけ気になるところがありました。
それはDバックル。
Alkuは通常の尾錠とDバックルを選べるのですが、このAlkuのDバックルは剣先(ストラップの先)を内側に収める取り付け方法になっているんです。
それはドレスなデザインの高級時計に採用されている方法なのでAlkuのスタイルにも合っていて文句はないのですが、たぶんマイクロブランドということもあってレザーストラップが尾錠モデルと同じ造りになっています。
ちょっと文章では分かりにくいかもしれませんが、剣先をストラップの内側に収めるのでストラップにある定革と遊革(ストラップを固定する輪)が遊んでしまっているんです。
時計好きとしては、ココがめちゃくちゃ残念!
ストラップが傷まず、パッと付け外しができるのでDバックルが凄く好きなのですがレザーストラップを共有しているためなのかAlkuのDバックルではちょっと気になる…。
使いやすさ優先ならDバックルをおすすめしますが、時計全体のデザインや雰囲気を大切にしたいなら通常の尾錠がおすすめになります。
本当にここだけが残念でした…。
Galvin Watch Companyについて
Galvin Watch Company(ガルビン・ウォッチカンパニー)は、Kelloseppäkoulu (フィンランド時計製造学校) で学び、タグ・ホイヤーやオメガで経験を積んだスーザン・ガルビンさんがオーストラリアのシドニーに拠点を置いて設立されました。
Alkuとはフィンランド語で「始まり」を意味しており、チャレンジや不屈の精神など強い意志を込めて名付けられているそうです。
出典:galvinwatchcompany.com
■ブランドオーナー:スーザン・ガルビンさん■
フィンランドのラップランドで育ち、タグ・ホイヤーやオメガで経験を積んだのちにオーストラリアでGalvin Watch Companyを設立。
Makuake(マクアケ)商品ページはこちら
2022年11月21日にクラウドファンディングMakuake(マクアケ)にてWatch Company『Alku(アルク)』が公開されました。
気になる方はこちらで価格や詳細をチェックしてみてください。コレは絶対に買いです!
【元オメガ】時計職人の技術が集結!北欧自動巻き機械式のクラシック腕時計 Alku
あとがき
今回はGalvin Watch Company日本正規代理店Stella de mode(ステラディモード)様のご厚意により『Alku』を先行レビューさせて頂きました。
いまの時計業界は老舗時計ブランドだけでなく、いわゆるマイクロブランドという小さな時計メーカーも多くあり、様々なスタイルや価格帯から自分好みの一本を見つけられるそんな時代。
このAlkuを愛用してみて、クラシカルなテイストと都会的なスタイルを合わせ持った絶妙なデザインバランスが本当に素晴らしいと感じました。
とにかくAlkuを見て直感的に「コレだ!」と一目惚れしたらズバッと選んで間違いないと思います。
Makuake(マクアケ)で購入するってのは、ちょっとハードルが高く感じるかもしれませんがこの機会が一生モノの腕時計との出逢いかもしれません。
ぜひ一度Galvin Watch Company『Alku』をチェックしてみてください。
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