今回は、腕時計の防水性能について解説します。
10気圧防水・100m防水などいろいろありますが、
- 泳いでも大丈夫?それとも水しぶきくらいまで?
- 防水時計の注意することは?
など疑問点にお答えします。
防水性能の確認方法と表記について
腕時計の防水性能は取扱い説明書などが無くても確認できます。
確認方法は「文字盤」や「時計裏ブタ」などに必ず防水性能の表記があります。もし無ければ非防水時計なので雨や水しぶきにも注意して下さい。
表記の一例(文字盤や裏ブタ)
時計には「10BAR」や「10ATM」、さらにダイバーズウオッチでは「200m」や「660ft」などの防水性能の表記があります。
(10BARは一例で、20BARや5BARなど数字が時計により変わります)
防水性能の表記には気圧表記のBAR/ATMと潜水深度のm/ft表記に大きく分かれています。
*基本的に潜水に使用できる時計にはmかft表記になっています。
- 10BARと10ATMは同じ10気圧防水
(BAR:バール ATM:アトム/アトモスフィア)どちらも気圧という意味 - 200mと660ftはほぼ同じく200m深度での活動が可能
(1ftフィートは約30.5㎝なので660ftは約200mになります)
防水表記の早見表
*スマートフォンの方は横にすれば表が見やすくなります
名称 | 仕様 | 表記例 | 説明 |
---|---|---|---|
飽和潜水用 防水 |
200m~ 1000m防水 |
He-GAS DIVER’S 300m |
表記されている水深までの潜水に耐える防水性、 飽和潜水に対応可 |
空気潜水用 防水 |
100m~ 200m防水 |
AIR DIVER’S 200m |
表記されている水深までの潜水に耐える防水性、 スキューバダイビングなど |
日常生活用 強化防水 |
20気圧防水 | WATER RESISTANT 20BAR |
水泳・ヨット・素潜り・ スキンダイビングなどに使用できます 注意: 空気ボンベを使用するダイビングには使用できません |
10気圧防水 | WATER RESISTANT 10BAR |
||
5気圧防水 | WATER RESISTANT 5BAR |
水仕事(漁業・農業・洗車)や水上スポーツ (水泳・ヨット)などに使用できます |
|
日常生活防水 | 3気圧防水 | WATER RESISTANT | 日常生活の洗顔や雨がかかる程度まで 注意:防水と表記しているが水には浸けれない |
非防水 | 防水無し | 表記無し | 洗顔や汗にも注意が必要 |
注意:経年変化で防水性能は低下します、定期的なメンテナンスをおすすめします |
10BARで水泳は出来ます!
10BARや10気圧防水の表記がある腕時計は普通に水泳や水仕事で水に浸けてしまっても基本的には大丈夫です。
しかし、購入して数年経っていたり電池交換時に防水テストをしなっかた場合は、時計に水が浸水する可能性が高くなっているので注意してください。
10BARや10気圧防水の10気圧というのは、水深にすると100mですが、
これは数時間かけてゆっくり沈めていき静止状態で100mまで耐水性があるという意味で100mの深度で活動できる意味ではありません。
*100m防水なら水深100mで活動できる。
疑問?20BARならダイビングもできる??
みなさんが疑問に思う「20BAR(20気圧防水)ならダイバーズウオッチと同じようにダイビングにつかえる?」について解説します。
まずはダイビングに使える(耐えれる)という事では、耐えることはできるでしょう。特にカシオのGショックなどでは耐水性については問題ないと思います。
しかし、安全の為にダイビングには使用しないでください。
時計店やメーカーHPなどでダイビング使用不可と説明する理由
ダイバーズウオッチはJIS規格で耐水性能だけでなく視認性や帯磁性、耐衝撃性など数々の厳しい規格が定められているからです。
ダイバーの安全の為に防水性能以外にも、厳格な規格を定めているからです。
防水に対しての注意点
- 経年変化による性能低下を理解しておく
- 温泉、お風呂にはなるべく使わないようにする
- 水中でのボタン操作をしない(ダイビングモデルは可)
「経年変化」
防水性能は時計本体の精度とパッキンが非常に重要になります、何かの衝撃で時計ケースが変形していたりパッキンが傷んでいる場合は、防水性能が失われている場合がほとんどです。
「温泉、お風呂」
防水パッキンにはシリコンオイルが塗られているのですが、温泉の泉質やお風呂での石鹸などでパッキンのシリコンオイルが失われる場合があり、パッキンの劣化が早まってしまいます。
さらに、温泉の泉質によりメッキ部分の変色や時計本体の塗装文字が剥がれたりする場合もあるので注意してください。
急激な温度変化で曇り(結露)や機械的不良の原因にもなりかねないのでお風呂などでの使用はおすすめしません。
「ボタン操作」
ダイビング用以外の時計では、水中のボタン操作は浸水の原因になります。
特にクロノグラフや、電波時計などはプッシュボタンが複数あり注意が必要です。
最後に
特に水泳やダイビングをする訳ではなくても、自分の時計の防水性能を知っていれば長く使えることにつながります。
時計には水分が一番の大敵です、濡れた場合や夏場での汗はきれいに拭いておきましょう。
腕時計を毎日かんたんに拭くことが、長持ちをさせるメンテナンスになります。
かんたんな掃除方法は「知っていました?腕時計を拭くだけでトラブルを防げます!」を参考にしてみてください。
コメント
CASIOSの時計でデジタル時計で防水機能あるのかわかりませんBARはどこに書いてあるのですか
江戸川コナンさまへ
ご質問ありがとうございます。
カシオのデジタル時計の多くでは、防水の表記は液晶部分の周りのパネルやベゼル(時計のワク)か、裏面に書かれています。
また、
時計の表面や裏側に「WATER RESISTANT」「WATER RESIST」しか書かれていない場合は、日常生活用防水で3~5BARになります。
日常生活用防水では洗顔や雨くらいは大丈夫です。
カシオ時計ホームページの「防水時計の取扱注意事項と手入れは? (製品のお取り扱いについて)」というページがあるので、よろしければ参考にしてみてください。
参考→防水時計の取扱注意事項と手入れは? (製品のお取り扱いについて)
watch-mix管理者より