セイコー電波時計の初期製品をあなたは知っていますか?
これが、もうカオスな時計なんです!
この時計は電波時計が爆発的に売り上げを伸ばしていた2004年前後にセイコーショップや時計店からの要望で急遽発売されたようです。
その頃はシチズンはフルメタルソーラー電波時計もラインナップしており、5万前後の価格帯のビジネスウオッチのシェアはシチズンが圧倒的に優勢でした。なのでこのモデルの登場の理由はセイコー営業サイドからの強烈なプッシュがあったと考えられます。
とにかく今考えてもすごいカオスな腕時計(笑)でも私はマイナーな感じが大好きで愛用していました。
SEIKO最初の電波時計がコレ!
カオスなことが幾つかあるのですが、それがこの時計の最大の魅力なんです。
その1.ソーラー電波時計が全盛なのに電池式
これには販売店も販売員もみんなズッコケたと思います。
当時CITIZENがソーラー電波時計を発売していて「時刻合わせも、電池交換も必要がない!」を売りにしているときに、なんとSEIKOは2年に一度電池交換が必要な電波時計を発売したのです!
「やるな、セイコー!」って誰も思いません(笑)
その2.中のムーブ機械がドイツ製!
やっと自社開発ができたかと思っていたが…なんとムーブメントはドイツのユンハンス製でした!
世界初の電波腕時計を発売したユンハンス信頼のムーブその名もキャリバーP114。
できてなかったんですねセイコー製のムーブメントが…
その3.東日本専用!電波時計
ん.ん. .ん. . .!?
40kHz対応ってことは東日本での電波しか受信できないってこと。
日本では2つの標準電波送信所から2種類の電波が発信されていているのですが、この時計は東日本用の電波しか受信しません。
つまり、九州地方や西日本に引っ越ししたら普通のクオーツ時計になってしまうってこと。
「転勤になったらどうする?」って思わせる時計です。
その4.デザインが未来!
何かすっきりしたケースだなぁと感じていたのですが、なんと!リューズが無かったのです!
しかもアナデジ!文字盤の中にデジタル表示窓があります。
「ストップウオッチ、多機能?なの」ちがいました…日付表示でした(笑)
おっ. .おぅ. . .セイコー!!!!
私は自分で裏スケ仕様にしました!
私はこの時計を自分で裏スケに改造しました!
保証とか関係なく勝手に裏ブタを開けて裏ブタ内側の目隠し塗装を削ってスケルトンにして愛用していました。だれにも見せたことはありません、たんなる自己満足です。
でも格好良くありませんか!?
買って満足の個性派時計!
これだけ、すごいスペックで登場されるとキワモノ…いえ、ウンチク満載でネタ満載の腕時計。
私は個性的な時計が好きなので、もう圧倒されてしまいました。
発売されてすぐに手に入れました。
この時計はソーラー電波時計が当たり前になった現在では、化石みたいな存在になりつつありますが大切に使います。
追記:2020年3月現在は電池交換しても動かなくなってしまいました。そのまま保管しています。
あとがき
冒頭の「この時計が急遽発売された」というのは私の推測なのですが、あのセイコーが電波時計の記念すべき初期製品に自社ムーブを積んでこなかった事からも想像ができます。
電波時計は苦戦したようですが現在、セイコーはGPSウオッチやグランドセイコーなど高級路線で大成功しています。
がんばれSEIKO!
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