時計販売の初心者におすすめの工具「明工舎のばね棒外し」

明工舎のばね棒外しをおすすめ (MKS46000〉)アイキャッチ ■メンテ&ベルト関連
■メンテ&ベルト関連

私も愛用している工具です

時計販売の初心者に、ぜひこの工具を購入して欲しいので記事にしました。

おすすめする工具は明工舎の「MKS46000」というばね棒外しです。私が時計販売職をしていた時は、ベルト調整するのに使うのでいつも胸ポケットに入れていました。

販売を辞めた今もこの工具は大切に持っています。(季節によりベルト調整に使っています)

今回は、

時計販売初心者やベルト調整初心者におすすめする時計用工具「MKS46000」をご紹介します。

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ベルト調整に、ぜひ使って欲しい工具

明工舎 ばね棒外し mks46000 アップ

私のこの工具の使い方は、ピン方式のベルト調整をする時に必ず使っていました。

とくにブリスターなど低価格帯のピン方式の時計には、細心の注意をもって使用していました。理由は低価格帯の時計は工作精度のバラつきが多くピンが固く抜けにくい場合が多いからです。

工具はI先だけにしましょう

この工具はI先とY先になっているのですが、Y先(爪形の方)を回して外しておきましょう。(私のおすすめの使い方ではY先を使いません)

I先だけにする理由は、

・ピン抜き棒として使う
・ポケットに穴が開かないため
・ケガなどをしないため

など、

爪状のY先を外すのは主にピン抜きに使うのでハンマーで叩きやすいようにすることと、胸ポケットに入れやすくするためです。

胸ポケットに入れる場合はケガに注意してください。

ピン方式のベルト調整に使う理由

ピン方式の調整に使う理由は、

・ピンが固い場合も抜ける
・ピン抜き棒を曲げる心配がない
・時計を傷付けにくい

などが大きな理由で使っています。

「使い方」

1.最初はばね棒外しを使う

明工舎 ばね棒外し ピン抜き始めに使う

2.ピンが少し動いたらピン抜き棒に変える

ピン抜き棒に変える

ーー固い場合でもピン抜き棒を曲げない

まず調整方式の「ピン方式」は現在主流で多くの時計がこの方式なのですが、中級クラスの時計なら工作精度が高く心配なく調整作業ができるのですがブリスター時計のような低価格な時計はたまに「めちゃくちゃ固いピン」の場合があるのです。

ピンが固い時に最初からピン先が長いピン抜き棒を使ってしまうと、ほとんどの場合ピンが曲ってしまいます。

一度ピンが曲ってしまうとピンに上手く力がかからず使いにくい状態になってしまいます。(多くの時計売り場には曲ってしまったピン抜き棒があると思います…)

曲ってしまったピン抜き棒

なのでピン方式のベルト調整の最初は、ばね棒外しの「MKS46000」で叩くようにしています。

何事もなくピンがすっと動けばピン抜き棒に変えます。

もし、手応えが固くピンが動く気配が無ければ、ばね棒外し(MKS46000)をピンに垂直になるようにして優しい力加減で多くの回数を叩いて様子をみましょう。

固いピンを抜くコツは力で叩くのではなくハンマーの重さとスナップだけで叩くようなイメージです。(ピンが動きはじめるのを待つ感じ)

一度に強くゴン!ではなく、コン・コン・コンと何回も叩くようにしましょう。

ピンが少しでも動けば、ほとんどのピンは抜けます!

このように、

・ピンが固い場合でも抜きやすくなる
・ピン抜き棒を曲げないため
・ピンの状態をさぐるため

などがばね棒外しを使う理由です。

とくに時計販売の初心者は低価格帯の時計やブリスター時計を最初に担当させられる場合があるので、ベルト調整時にピンが固くて困る場合も必ず出てくると思います。

でも、この方法を知っていれば大丈夫!

ーー時計を傷付けにくい

時計販売を始めたばかりの頃はベルト調整をするのに緊張したり、苦手意識を持っている人も多いと思います。

そんな場合ではハンマーを叩く手元もミスをしがちです。

このばね棒外しを最初に使うことで時計とハンマーの距離もピン抜き棒より離すことができ、万が一叩くのをミスしても時計に直接当たる確率を減らすことができます。

本当に人間はいつ間違いを犯すか分からないので、初心者の頃だけでなく慣れてきた時もこのばね棒外しを使うクセをつけることが良いと思います。

時計販売初心者の方へ

時計店では共有工具があるので工具を揃える必要はないのですが、みんなが使うので気がつくとピン抜き棒などはクネクネに曲がっていたりします。(ピン抜き棒は曲ってしまうと、力が逃げてしまいピンを上手く抜けなくなります)

同僚がみんな細かな人だと工具も整備してくれるのですが、多くの場合はちょっと曲ったピン抜き棒やバラバラになった精密ドライバーがごちゃごちゃになっているコトがほとんどです。

経験や技術が上がってくると、多少工具が傷んでいても技術でカバーできるのですが初心者にはベルト調整が難しくなる場合がほとんどです。

時計販売を始めたばかりの人は、出来れば私物でばね棒外しと精密ドライバーセットは持っておきましょう。

できれば替え先も一緒に買っておきましょう。(替え先はちょっと割高な感じ…)

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私物のばね棒外しをご紹介します

明工舎 私物 ばね棒外し 2本と替え先

私は10年以上時計販売をしていましたが、つねに叩き始めはこのばね棒外しを使っていました。(使うのがクセになっていました)

一本は長年ハンマーで叩いていたので反対側が完全につぶれてしまっています。
(本来はここにネジ穴が開いています)

明工舎 ばね棒外し 反対側がつぶれている アップ

本当にブリスター時計でめちゃくちゃ固い時計もあり、このばね棒外しのI先でも曲がってしまうことも何度も経験しました。

また、お店では作業台などに置き忘れることも良くあるので小さな紙にシャチハタで名前を押してセロテープでくるっと貼ってました。

私にとって、このばね棒外しがないとその日の調子が出ない気がするくらい大切な工具でした。

とても軽い工具なので胸ポケットに入れていても邪魔にならないのも良いのです。

おすすめ使い方のまとめ

・I先だけにして持っておく
・ピン方式の叩き始めに使う
・名前を貼っておく

本当に実戦向けの工具です。

時計販売をされている方は一本あれば便利なのでぜひ揃えておいてください。

私のおすすめ工具

▼ばね棒外し

▼ピン抜き棒

▼時計用万力

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