時計の話題で「クオーツ時計は寿命が短い」とよく出てきますが、機械式時計と比べるとやはり短いと言うしかありません。
しかしグランドセイコーやザ シチズンなど長期サポート体制があるクオーツ時計もあります。
クオーツ時計の寿命って何年くらいだと思いますか!?
今回はクオーツ時計の寿命についての疑問にお答えします。
じつはクオーツ時計の寿命は短いというワケではありません。実際に30年以上ノートラブルで動いているクオーツ時計も多くあります。
でも、購入して30年目に壊れた場合はほとんどの時計は修理が不可能になってしまいます。
なぜならクオーツ時計は電子回路が入っているからです。
故障の原因が電子回路だった場合は部品交換が必要になるのですが、どのメーカーも生産終了後約7~10年で補修用部品が無くなってしまうのです。
なので機械式時計と比較した場合クオーツ時計は寿命が短いと言われるのです。
クオーツ時計は歴史が浅い
クオーツ時計の本格的な登場は1970年代とまだまだ若く、現在でも技術や素材などが進化し続けています。購入して30年間ノートラブルで動く場合もあれば数年で壊れる場合もあり、クオーツ時計の寿命は現在でもハッキリと分かっていません。
また、同じクオーツ時計でも30年前と現在のムーブメント(内部の機械)を比べると設計や素材など全く違うので耐久性を比較することもできません。
クオーツ時計は歴史も浅く、まだ進化を続けている途中なのです。
補修用部品ナシ=寿命となります
クオーツ時計の寿命とは修理不可能になったときだと思います。
クオーツ時計の歯車部品は機械式時計と同じようにオーバーホール*が出来るのですが、電子部品だけは分解修理や再生産することは出来ません。
*オーバーホール:分解清掃
電子部品が不調になった場合は電子部品の”ユニット交換”が必要なのです。なので電子部品の補修用部品が無くなったときが、その時計の寿命と言っていいでしょう。
その反対に機械式時計の場合は歯車などのパーツを一点モノとして製作して修理することも可能なので寿命がない(一生モノ)とも言えるのです。
長く使えるクオーツ時計もあります
「グランドセイコー」や「ザ シチズン」などは、クオーツ時計でも一生モノとしておすすめできます。
高品質な素材や部品で造られ、長時間の検査や細かな調整をされたクオーツ時計はは信頼性も精度も高く満足できる一本となるでしょう。
さらに長期の修理対応を約束しているので、補修用部品が無くなる心配もあまりありません。
ーーグランドセイコーについて
補修用性能部品の保有について
補修用性能部品の保有期間は通常7年、クレドール、グランドセイコー、ガランテは通常10年を基準としています。補修用性能部品とは、時計の機能を維持するために必要な修理用部品です。
出典「SEIKO」修理についてのご注意(FAQ)より抜粋
グランドセイコーの補修用部品は10年を基準としているとされています。
これだけを読むと短いと心配になる人もいると思いますが、生産終了してから10年ということなので心配はないでしょう。理由は現在のグランドセイコーが採用している9Fクオーツが生産終了する可能性がほとんどないからです。
耐久性も精度も非常に高く完成されたムーブメントで、セイコーが倒産しない限りは大丈夫でしょう。
*注意:ケース・文字板・針・ガラス・りゅうず・ボタン・バンドなど外装部品は代替え修理になる可能性はあります。
クオーツ時計の寿命は何年?
現在でも耐久性・寿命には答えが出ていないと言うのが建前ですが、ホンネで答えれば30年前後ではないでしょうか?(あくまでも個人的な意見です。)
一般的なクオーツ時計の場合は購入後30年も経って交換部品が有るケースはほとんど無く壊れた場合は修理不可となるでしょう。また、腕時計の外装パーツにもキズや劣化が目立ち修理より買い替えを検討する人がほとんどではないでしょうか。
クオーツ時計もオーバーホールが必要?
もちろんクオーツ時計もオーバーホールが必要です。
クオーツ時計は機械式時計より歯車にかかるトルク(力)が弱いので歯車が摩耗することは少ないのですが、機械式時計と同じように潤滑油や防水用のパッキンが劣化してしまいます。
とくに防水用パッキンが劣化したまま使い続けている人が多く内部に湿気が入りこみ錆が生じて故障の原因になるケースが多数。
ーー大切な時計を永く使うために
クオーツ時計に定期的なオーバーホールは不要だと思いますが、長く大切に使うために購入後7、8年後に一度オーバーホールをしておく事をおすすめします。
関連記事

あとがき
やはり機械式時計の方が寿命が長いのは間違いありません。
しかしクオーツ時計でもグランドセイコーやザ・シチズンなど長期の修理対応を約束する時計もあります。ただし普通のクオーツ時計は修理部品が無くなると修理不可能という事になってしまい対応策がありません。
なので本当に大切にしたい時計や思い出いっぱいの時計は週に一度は拭き掃除したり、購入後8年目くらいにオーバーホールすることをおすすめします。
また、メーカーで修理不可能になってしまった時計でも修理専門店で修理できる場合もあるので見積に出してみましょう。
おすすめ修理専門店をご紹介します
オーバーホールしたいけど近くに時計店がない人や、忙しくて時計店に行けない人はメールと配送でオーバーホール依頼できる修理専門店がおすすめ。
配送修理に不安な人も多いと思いますが、いちど下記の”配送修理の流れ”を見てみてください。安心して見積依頼できるでしょう。
コメント
79年のタイプⅡ元気に動いてますよ
79年とは凄いですね!
タイプⅡはSEIKOデザインの原点を表しているような味わいのある良い時計ですね。
これからも大切に使ってあげてください。